めまい
めまいは日常生活で体験される症状ですが、
このような症状が続くときの不快さはたとえようがないものです。
めまいの種類
めまいの種類には回転性めまいと非回転性めまいがあります。
回転性めまいは自分自身や周囲がグルグル回るように感じます。
非回転性めまいには体がグラグラ揺れる動揺性めまい、フワフワするような浮動性めまい、立ちくらみが含まれます。
耳の病気によるめまい
めまいを起こす代表的な耳の病気には、以下のようなものがあります。
良性発作性頭位めまい症
起き上がった時や振り向いたときなど、頭の位置を変えた時に突然周囲や自分がグルグル回ったり、体がグラグラするように感じます。
頭の位置を変えずに安静にしていれば徐々に改善し、長時間持続することはありません。
また、耳鳴りや耳の聞こえが悪くなることもありません。
前庭神経炎
耳から脳に続く前庭神経が炎症を起こしている状態です。
強い回転性めまいが突然出現し、数時間から数日つづくことがあります。
メニエール病
耳の奧にある内耳の病気です。
激しいめまいを繰り返し、多くは耳の聞こえにくさを伴います。
回転性めまいが突然出現し、10分から数時間続きます。
めまいに加え、耳鳴りや耳が詰まった感じ(耳閉感)を伴います。
突発性難聴
突発性難聴は突然に片方の耳が聞こえなくなることが特徴です(ほとんどが片側ですが、両側の場合もあります)。
突発性難聴でめまいをともなうものは20-60%とされています。
脳が原因のめまい
めまいは脳の病気で起こることがあります。
注意の必要なめまい/脳血管障害・脳腫瘍
めまいを起こす病気で注意が必要なのは脳血管障害です。
そのなかには、脳の血管がつまる脳梗塞と血管が破れてしまう脳出血・くも膜下出血があります。脳血管疾患以外に脳腫瘍が原因のこともあります。
血圧が普段より上昇していたり、突然片側の手足に力が入らなくなったり、片側の顔の動きが悪くなったり、ろれつが回らなくなったりします。激しい頭痛をともなうこともあります。
そのほか物が二重に見えたり、顔や手足の感覚がにぶくなったり、耳が聞こえにくくなったり、まっすぐ歩けなくなったりすることも多いです。
めまいの他、このような症状があった場合は、医療機関に早急な受診が必要です。
耳や脳以外が原因のめまい
めまいは耳以外の原因で起こることがあります。
血圧の異常
めまいは、低血圧でも高血圧でも起こる可能性があり、起立性低血圧では立ちくらみが生じます。
また、比較的自覚症状が薄いといわれている高血圧ですが、場合によってはめまいの原因となることもあります。
貧血
貧血は、食事の偏りや妊娠、出産、生理を原因としておこります。
全身の不調に加え、めまいをともなうことがあります。貧血では全身倦怠感、疲労感、動悸、息切れがみられます。
自律神経失調症
自律神経のバランスが崩れ、冷えやのぼせ、動悸など全身の症状が起こることが多く、耳鳴り、めまいが出現することもあります。
更年期障害
更年期にホルモン分泌が変化し、そのために全身の症状が出現します。
症状としては、肩こり、疲労感、頭痛、のぼせや発汗が多く、めまいをともなうもあります。
「めまい」の現代医学的原因の詳細はコチラ ⇒ 一般社団法人日本神経内科参照
東洋医学からみるめまい
参考資料:『脈から見える世界』(井上雅文講義録)『首藤傳明症例集』(首藤傳明著)
「JA広島総合病院:櫻谷正明医師」等より